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Rigetti、2026年第2四半期は売上高510万ドル 108量子ビット機の性能も公表

Rigetti Computingは、2026年第2四半期の売上高が510万ドル、営業損失が2,810万ドルだったと発表した。108量子ビットQuantum Bit / Qubit量子コンピュータで情報を表す基本単位。0と1のどちらかだけでなく、それらを重ね合わせた量子状態を取れる。QI補足量子ビット数が多いほど必ず高性能とは限らない。誤り率、接続性、コヒーレンス時間や論理量子ビット数も重要になる。のCepheus-1-108Qでは、2量子ビットゲート忠実度Gate Fidelity / Quantum Gate Fidelity量子ゲート操作が、理想的な操作にどれだけ近く実行できたかを示す精度の指標。QI補足高いほど一般に良いが、測定方法や1量子ビット・2量子ビットゲートで値は異なる。比較時は評価条件も確認したい。の中央値が約99.1%、ゲート速度が約60ナノ秒に達したとしている。HPEなどとのハイブリッド量子・古典計算Classical Computing / Classical Computation0と1のビットを使って計算する、現在一般に使われているコンピューターによる計算方式。QI補足量子計算との比較対象として使われるが、CPU、GPU、スーパーコンピュータや専用アルゴリズムまで含み得るため比較条件に注意したい。の協業や、米商務省からの最大1億ドルの資金提供に関する意向表明書についても進捗を報告した。

発表概要

2026年第2四半期の売上高は510万ドルとなり、前年同期の180万ドルから増加した。営業損失は2,810万ドル、GAAP純損失は5,260万ドル、非GAAP純損失は1,600万ドルだった。2026年6月末時点の現金、現金同等物、売却可能投資は合計5億4,130万ドルである。 技術面では、108量子ビットのCepheus-1-108Qが、単一量子ビットゲート忠実度約99.9%、2量子ビットゲート忠実度約99.1%、ゲート速度約60ナノ秒を中央値で記録した。9量子ビットと36量子ビットのシステムでは、2量子ビットゲート忠実度の中央値がそれぞれ99.8%、99.6%だった。Rigettiはコヒーレンス時間Coherence Time量子ビットが、重ね合わせや位相などの量子的な状態を保てる時間の長さ。QI補足長いほど量子状態を維持しやすいが、コヒーレンス時間だけで計算性能は決まらない。ゲート速度や誤り率と合わせて見る必要がある。の改善を主要課題に挙げ、チップ設計や製造工程、材料の改良を進めている。 同社は約3年を目安に、約1,000量子ビット、2量子ビットゲート忠実度約99.9%、50ナノ秒未満のゲート速度を目標としている。また、HPEおよびPittsburgh Supercomputing Centerと連携し、NSFの助成を受けるTangleLabテストベッドへ9量子ビットのNoveraシステムを提供する計画である。 米商務省とは、超伝導量子コンピューティングの研究開発に対する最大1億ドルの資金提供について意向表明書を締結した。3年間の支援を想定しているが、政府による出資受け入れを伴う可能性があり、最終契約は確定していない。

重要ポイント

  • 第2四半期の売上高は510万ドルで、前年同期の180万ドルから増加した
  • 営業損失は2,810万ドル、GAAP純損失は5,260万ドル、非GAAP純損失は1,600万ドルだった
  • Cepheus-1-108Qの2量子ビットゲート忠実度は中央値約99.1%、ゲート速度は約60ナノ秒だった
  • HPEなどとハイブリッド量子・古典スーパーコンピューター向けテストベッドへ9量子ビット機を提供する計画である
  • 約1,000量子ビットへの技術ロードマップと、米商務省による最大1億ドルの潜在的な支援を示した

技術・事業上の意味

技術面では、12個の9量子ビットチップレットで構成する108量子ビットシステムの性能値を示した点が重要である。一方、2量子ビットゲート忠実度は9量子ビット機の99.8%に対して108量子ビット機では99.1%であり、規模を拡大しながら忠実度を高めることが主要な検証課題となる。同社がコヒーレンス時間の改善を重視するのも、この課題に対応するためである。 事業面では、クラウド提供に加えてオンプレミス機の導入とHPCとの統合を進めている。期末の資金は研究開発を継続する余力となる一方、営業損失は拡大している。米政府の支援も研究開発を加速させる可能性があるが、現段階では意向表明書であり、資金提供や出資条件は確定していない。

今後の注目点

まず、米商務省との最終契約が成立するか、資金額や政府出資を含む条件がどのように定まるかが焦点となる。技術面では、量子ビット数を増やしながら2量子ビットゲート忠実度を99.9%へ近づけ、50ナノ秒未満の速度を実機で示せるかが重要である。加えて、TangleLabへのNovera提供や各オンプレミス案件が実際の稼働に至るか、それらが売上拡大につながるかを今後の発表で見極める必要がある。

✍️ Quantum Indexの視点

今回の発表でQuantum Index編集部として着目したのは、108物理量子ビットPhysical Qubit量子プロセッサ上で実際に作られ、操作される個々の量子ビット。論理量子ビットを構成するためにも使われる。QI補足搭載数が多くても、そのまま実用計算能力を意味しない。誤り率や接続性、論理量子ビットに必要な個数も重要になる。という規模ではなく、108物理量子ビットまで拡張した際に2量子ビットQuantum Bit / Qubit量子コンピュータで情報を表す基本単位。0と1のどちらかだけでなく、それらを重ね合わせた量子状態を取れる。QI補足量子ビット数が多いほど必ず高性能とは限らない。誤り率、接続性、コヒーレンス時間や論理量子ビット数も重要になる。ゲート忠実度Gate Fidelity / Quantum Gate Fidelity量子ゲート操作が、理想的な操作にどれだけ近く実行できたかを示す精度の指標。QI補足高いほど一般に良いが、測定方法や1量子ビット・2量子ビットゲートで値は異なる。比較時は評価条件も確認したい。が中央値99.1%にとどまった点である。9物理量子ビット機の99.8%、36物理量子ビット機の99.6%と比べると、規模拡大に伴う性能低下が表れている。同規模の超伝導機ではより低いエラー率を示す例もあり、99.1%を最先端水準と評価するのは難しい。

また、当たり前だが108物理量子ビットは108論理量子ビットLogical Qubit複数の物理量子ビットと量子誤り訂正を使い、エラーから保護された1つの量子ビットとして扱う情報単位。QI補足「論理量子ビットを作った」だけでFTQCが完成したとは限らない。論理エラー率や演算性能、スケール可能性を確認したい。を意味しない。誤り訂正後の論理量子ビット数や論理エラー率は示されておらず、現時点ではチップレット方式で物理規模を拡張し、その際のゲート性能を確認した段階と見るのが妥当である。約1,000量子ビット、忠実度99.9%という数字も、いつもの将来計画である。

事業面では、売上高510万ドルに対して営業損失は2,810万ドルで、製品販売だけで事業を支えられる段階にはない。他社量子ハードベンダー同様、顧客は即時の計算効果を求める一般企業より、政府系研究機関や大学、HPC拠点が中心であり、購入目的も研究基盤、人材育成、制御技術や統合環境の検証にある。今後の評価を左右するのは、規模を増やしながら忠実度を改善できるか、論理量子ビット性能を示せるか、そして基礎研究案件を中心とする売上を継続的に積み上げ、商用需要へ近づけられるかである。

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出典

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